AFPLAブログ

東大・北京大・復旦大・ソウル大の政治学を専攻する学生によって運営されるAFPLA(アジア政治学学生協会)東大支部のブログです。

本番まであと少し!― 元副代表より応援メッセージ

こんにちは!

ブログ担当の井上です。

多くの学部で、期末試験も佳境に入ってきましたね。

AFPLA 8thの有志ではこのさなかに隅田川花火に繰り出す話をしていましたが…みんな、ほんとに元気だな笑

 

今回は8月の本番も迫って来た頃ということで、6thの副代表に応援メッセージを寄稿していただきました(^o^)/

AFPLAの核(の一つ)である、「議論」について語ってくれています。

会議の様子が伝わってきて、メンバーには役立つ話も多いのではないでしょうか。

 

------------------------------------------------------------

はじめまして。

第5回に初めて参加し、第6回では副代表を務めました大澤と言います。
副代表とはいうものの、実は法学系や政治学系ではないどころか、文系でもさえなく、バリバリの理系だったりします。現在は工学系研究科の修士1年をしています。

今回は第8回の北京大会に参加される皆さんへの激励の意味を込めて、自分がAFPLAでの議論について思った事を書きたいと思います。

 

2011年の10月頃、法学部の友人から「2月の後半空けといて」と言われ、数日後「この申込書に所定の事項を書いて提出して」と言われ、素直に従ったところ第5回の東京大会に参加することとなりました。

第5回の東京大会は北京、復旦、そしてソウルからそれぞれ40名を超える参加者があったものの、東大はわずか20人強。受入れ側の人数が圧倒的に来る側の人数よりも少なかった訳です。そんな中でAFPLAを主催出来たのは、ひとえに代表、副代表がかなり前から準備を進めていたからに他ならないわけですが、それはまた後日。

自分は理系だったので、分科会は「環境」を選びました。議題はちょうど3.11があった年だったので「原子力発電をテーマに望ましい科学技術行政の在り方を探る」でした。

当時はまだ事故調査などが終わっておらず、限られた情報の中での議論となってしましたが、福島に関する情報に近い分、事前の議題設定の段階から東大が終始議論を主導する形になりました。東大の環境分科会のメンバーは4年生2人と2年生3人の計5人でしたが、この4年生の2人がすごかった。国際交流と題した議論なんて、そんな真剣にはやらないんじゃないかなーと思っていたのですがとんだ勘違いでした。

どういった議題なら他の大学の人が議論に参加しやすいか、他の大学の人はこういった点についてどういう意見をぶつけてくるか想定して準備していましたし、議論が始まってからは、各大学からの参加者と議論をしながら、最後のアウトプットを考えて議論を主導し、最後まで走りきりました。時間も限られており、しっかりと成果にまとめる必要もあるというプレッシャーの中でも、主導している2人がとても議論を楽しんでいるようでした。不思議と僕ら2年生も他の大学の人達も積極的に議論に参加する、そんな雰囲気でした。

f:id:afpla:20120224160504j:plain

(第5回時の議論風景、みんなが見てる方向にホワイトボードがあります)

蓋を空けてみれば事前のリサーチから議論、まとめまでが綺麗に繋がり、最終的な発表となりました。まあしっかり議論をしたためにスライドを作り終えたのは発表当日の午前4時だった訳ですが…

 

第6回の上海大会でも僕は副代表であると同時に環境分科のメンバーでした。その年は各大学が1つずつテーマを出し合う、ということだったので、他大学との交渉全般を僕が担っていた事もあり、東大が環境の議題設定から行うことになりました。そこで前回のテーマとも関係のある「エネルギー政策における3ヶ国恊働の摸索」をテーマとしました。

議論の方向性としては、CO2排出の多い中国に工場が多く、先進国は中国で作られたものを輸入しているにすぎないので、例えば日中韓でエネルギー政策において協力体制を築くことに意味はある、ではどうすればその協力体制を築きうるか、という議論を想定していました。実際議論はそちらの方向に進みはしたのですが、第5回で事前に行っていたような「限られた時間の中で何を議論するか」、もっと踏み込んで言うと「大会中のどの時間に何をやるか」ということを十分に想定していなかったため、議論の前提となる方向性共有のところに時間がかかり、主に議論したかった点について踏み込んだ議論が出来ませんでした。

 

第6回の議論に関して他に心残りだった事として、終始「大学同士の議論」となってしまったことが挙げられます。丁度各大学が5人ずつくらい参加していると、準備の段階から一緒にやっているので、何かと「大学として」議論に参加してしまい、一部議論に対して投げやりになってしまう人が出てしまいがちかと思います。その点について、第5回の環境分科会では時間をうまく使うという目的と、参加している全員に議論に参加してもらうという目的のため、何度かテーマを2つに分け、全体も2つに分け並行して議論を進める、というようなことをしました。余裕があれば、議論の成果物を綺麗にまとめるだけでなく、こういう議論の過程をどう作るか、というのも大事な視点かな、と個人的には思っています。

 

たった2回ですが、参加した感想としては、議論をよりよいものとするために重要なのは、(1)どれだけ事前に想定し準備しておくか、(2)いざ自分が描いていたものと違った時にどう対処するか、かと思っています。時間は限られていますがよく準備して大会に臨んで下さい。

 

------------------------------------------------------------

・・・いかがでしたか?

 

大会直前のこの時期、メールやskypeのやり取りでの議題作りが行き詰ったりして、

なかなか分かり合えないと戸惑っている人も、もしかしたらいるかもしれません。

 

 そんなときは、関心のあるトピックを主張する一方で「準備と現地の議事進行はホストがやるもの」と割り切ってしまうのではなく、

「皆が"充実した時間だったね"と思える議論の場を、自分たちならどう設計するか?」と、少し背伸びするくらいの気持ちで、構想を練って準備してみてはどうでしょうか。

 

そうしてゴールを意識して本番に臨めれば、きっと今想像している以上のものを得られるのではないかなと、私自身思っています。

 

ぜひ大澤くんのアドバイスを活かして、残りの準備時間も頑張っていきましょう!(^^)